2024年問題に向けた建設業の労働時間設定

ある建設業を営むお客様での研修会が終わりました。協力会社様を含め、数十社の方に参加・受講いただきました。内容は、「労務管理の基礎」「危ない事例編」「労務管理の応用」「労務管理の実践」という4回で成り立っています。ご要望があれば、組み合わせを含め1時間半から2時間半程度で、建設業にとって役に立つ情報をご案内させていただきます。

建設業と言っても、私社労士が言うまでもなく、、、、、

  • 大手ゼネコンなのかどうか
  • 直工事が多いのか、ゼネコンからの仕事が多いのか
  • 天候に左右されるのかどうか
  • 民間工事が多いのか、公共工事が多いのか

また、工事と言っても小型の機器の据え付けや、ほぼ商品・製品の販売だけのような場合もありますので、それらを見据えて労働時間の設定をします。監理業務主体のところであれば、また違いますし。

★建設業を営む企業様だけでなく、それ以外の事業を行っていても労働時間の設定の考え方自体は同じと考えてください。

大阪社労士事務所・2024年問題に向けた建設業の労働時間設定

以下、いろいろ書いています。が、実施に当たっては各企業様のご判断でお願いします。何かあった際の責任は取れません。あしからずご了承ください。

↓ ↓ ↓

週休○日の設定で、所定労働時間は決まる

建設業では、4週4休から4週6休へ、もっと頑張って4週8休へと言う流れは色々な調査でもハッキリしています。大手ゼネコンや国・地方自治体の工事では、工期もそれなりに延長されているとか。

以下、いろいろ書きますが、「以下」「土曜日、日曜日」はわかりやすく書くために決め付けています。

4週8休の場合

考えるまでもなく、所定労働時間の設定は次の通りとなります。
●月曜日から金曜日まで:1日8時間(以下)、週40時間(以下)

完全週休2日制になりますので、求人票などにも書けます。
「いやいや、建設業はまだ日曜だけが休みなのを知らないのか」いえいえ、土曜日に休日出勤命令を出せば良いのです。休日出勤命令の正当性は、横に置いといて…。

時間外労働の長短にもよりますが、土曜日は法定休日に設定してください。法定休日の設定は法令によって決まっているわけではありませんが、残業(時間外労働)が多い場合は、土曜日法定休日を強くおすすめします。

4週6休の場合

次の通り設定します。
●月曜日から金曜日まで:1日7時間15分
●隔週の土曜日:1日7時間15分

1ヶ月以内の変形労働時間制を適用します。4週間での変形労働時間制となります。賃金の計算期間とずれますが、横に置いといて…。←法に違反しているわけではありません。

週平均で40時間以下になります。7時間15分に設定するには、お昼休憩以外の休憩時間を設定する必要があります。

「土曜日は月2回程度しか現場に行かせへん」のであれば、先の「4週8休の場合」で対応も可能ですが、所定労働日かどうかが分かれ目です。

4週4休の場合

次の通り設定します。あくまで、適当な一例ですので、、、、、
●月曜日から金曜日まで:1日7時間
●土曜日:1日5時間

土曜日は、最低でも2時間の残業ありきの発想です。休憩時間の取り方が増えるので、あまりおすすめはできません。求人票でも「休日=週1日」になりますので、募集条件の点でよろしくないかも知れません。

1年変形の場合

基本おすすめできません。
実際には、顧問社会保険労務士がいる場合、1年変形を導入していることも少なくないのですが、以外と制約がきつく動かしにくい制度です。

休日数、時間外労働、休日の振り替え、労働時間・賃金の清算など、きっちりできていますか。また年1回の労働基準監督署への届出も「だから顧問契約している」のかも知れませんが。

36協定は、書き方次第

と、当たり前ですが、次の上限数を頭に入れていただいた上で、36協定に記入してください。
●原則:月45時間、年360時間
●推奨:月60時間、年630時間(特別条項)

「原則」で収まれば良いのですが、そうでない場合は特別条項付き「推奨」の上限時間で。月60時間超になると、割増率50%以上の問題が出てきます。労基署の調査対象になる可能性が高まります。

●休日:1日または2日(どっちか)

3日以上は止めておきましょう。

理由は、つい最近のブログに書いてあります。
長時間労働が疑われるすべての事業場に監督指導

「80時間超」の時間外・休日労働が疑われると全件調査対象となります。可能性が高くなるのではなく、、、、、
月60時間+休日2日(16時間)なら、書面上は76時間、休日の時間外を含めても80時間ギリギリ。先の3つのパターンのどれを使うのかによっても変わってきますので、実態に応じた形で設定してください。ただし、上記の推奨設定の場合でも労基署の調査がないことを保証するものではありません。

(令和6年4月1日を期間の途中に含む36協定の場合、令和6年3月31日までの法令が適用されます(建設業の場合)が、だからといって無茶はおすすめできません。)

その他のこと

大きく次のことは要チェックです。

労働時間管理について書いておくと、長期間同じ現場に入る場合を除いては、使用者の現認が一番マシなように思えます。使用者ここでは管理者がきっちりと労働時間・休憩時間の区別を記録していただければ、良いかと。

残業代は、他のこと全てに影響を受けますので、ここでは書きません。書けません?

あっ、事務所労災、成立させておいてくださいね~。10人くらいまでの建設業様、意外とお忘れです。

労務相談顧問
就業規則の作成・変更・見直し
ハラスメントの外部相談窓口


大阪社労士事務所

【大阪社労士事務所は、就業規則・労務相談をメイン業務とする社会保険労務士事務所です。】

年次有給休暇の管理、有休の計画的付与制度の導入、働き方改革の支援、就業規則の変更・見直し、各種規程の策定も行っています。
労働条件自主点検表が送付された場合の対応もおまかせください。

ご相談・ご依頼は、ご遠慮なくどうぞ。

まずは、「お問い合せ」フォームから。
依頼・委託を決めておられる場合は、電話 06-6537-6024(平日9~18時)まで。
不在時は、折り返しお電話させて頂きます。

貴社の人事労務の問題点をチェックします

外部から人事労務の問題点を指摘される前に、労働トラブル発生の前に、企業の人事労務問題点を監査します。是非、ご相談ご利用ください。▶人事労務監査
(社会保険労務士は、企業の経営労務監査をサポートします。M&Aデューデリ、事業承継デューデリにも対応。)

a:376 t:2 y:0