「うちも、アルムナイを取り入れたい」ルール作り

ネット経由で、ご依頼がありましたので、リアルで弊所・大阪社労士事務所で相談させていただくことに。
(こちらから「来てください」ではなく、相談者様から「伺います」とご提案があったので、お言葉に甘えて待ちました。)

ここから先は守秘義務の関係でボヤッと表現します。

名刺を交換したのですが、社長と人事総務の管理職と言うところ。顧問社労士はいないらしいのですが。
「最近よく新聞で目にする『アルムナイ採用』とやらを、弊社でも取り入れたい。就業規則やルール作りは、社労士さんの仕事だと言うことで本日伺いました。」と社長。

アルムナイ
アルムナイ(またはアラムナイ)とは、当初は教育機関の卒業生を指す言葉であったが、転じて企業の退職者を指す言葉としても用いられる。

卒業生・退職者ネットワーク(アルムナイネットワーク)、退職者再雇用(アルムナイ採用)、その他卒業生・アルムナイにまつわる取り組み(アルムナイ制度)を略してアルムナイと表現している事例もあるが、本項ではアルムナイは卒業生あるいは退職者等の人そのものを指すものとして取り扱う。

ウイキペディアから引用

大阪社労士事務所:「うちの会社も、アルムナイを取り入れたい」ルール作り

実は、アルムナイという単語は使っていませんが、似たようなことをブログ記事にしたことがありました。
「出戻り」職場復帰制度は中小企業にも使える?

アルムナイ採用のルール(規程)を作る

ご相談の会社の情報を細かくは書けませんが、ざっとこんな感じ。

  • 大阪市内の株式会社、ご近所だから?
  • 従業員数は、2桁
  • お話しを伺う限りでは、ブラック企業や労基法違反の多い企業ではなさそう
  • 業種は、伏せておきます…

必要なことは、最低でもこれくらい!
●退職理由を限定
解雇した元従業員改めて採用したい企業は少ないはず。自己都合退職全般を許容するのか、よく言われる「出産・育児・介護」理由での退職だけに限定するのか。
●復帰時の処遇
退職時の給与額面・基本給を保証するのか、どうか。役職などもどこまで確保するのか。
●退職からの年数
こちらも、5年とかを限度にするのか。変わっていないようでも、変わる業種や職種もある。ITツールのことを考えれば、お分かりいただけるかと。
●補充?拡充?
採用する方法も考えておかなければ。状況次第では、応募されても困った状態になってしまうかも知れません。

そこで人事総務の管理職さんが、ひと言。
「社長、やっぱりこれくらいは決めておかないと制度としては難しいのではないですか。」

訊くと、ここ数年は新卒採用も行っておらず、従業員数自体減ってきているのだそう。中途採用を掛けても、望む人材に当たらないとも。

「出直しますわ、社労士さん。」と退席されました。
(この手の相談は、無料ではできません…。)

向き不向きがあるアルムナイ採用

新聞やメディアでは、大手企業のアルムナイが取り上げられていますが、私個人の感じ方は全く違います。兼業・副業のときにあった違和感と同じタイプです。

チラッと羅列すると、こうなります。

  • 中小企業とくに100名程度までの企業であれば、アルムナイ採用は難しい(ポジションがない)
  • 業種的には、ガテン系、飲食・小売り(ショップ)は、もともと出戻りの従業員・社員がいたので、不思議ではない(双方の思惑が一致)
  • 「給料が安い」「人間関係が悪い」「○○が嫌い」で退職しているので、戻る理由にならない(大企業と全く違う)
  • 退職後の経験を生かせる職場でないことがほとんど(大企業だと起業失敗組もOKだとか。陰口があるかどうかまでは知りません)

兼業・副業も、大企業ではコンサルティングがメインのような取り上げられ方ですが、私が見た兼業・副業は「ガテン系」なんです。時間をお金に換える体力の必要な仕事や、深夜の仕事がほとんどです。
(他にも、ネットショップの運営がありますが、代表者の関係で不問になったようなこともあります。)

アルムナイ採用もルールが必要

と、思います。

社長がOKと言えばそれで済むのなら、上に書いた「ガテン系」とかと同じですから。それに戻ってきてもらうにも、エエ職場であることが条件となるでしょう。

まあ、退職者にどのようにアプローチするのか、携帯電話?メール?メッセージサービス? はたまた郵便?? 退職時に登録?←してもらえる?
(個人情報は、人事記録であれば弊所・大阪社労士事務所のお客様には永久=対象者が80歳や90歳くらいまで、保管してくださいと相談があればお伝えしています。)

戻ってきても良いと思える人には、連絡が取れないような気がします。

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