派遣社員が被災したら、派遣先に求償される

今回は、相談実例からの記事ではありません。社会保険労務士有志の勉強会での発表事例からです。そのため、内容は大ざっぱ、端折ったものにしておきます。備忘録も兼ねています。

  • 知っていただきたい企業様
    派遣社員(派遣労働者)を受け入れている企業様全て。事務系、営業系、製造系などを問わず。
  • 状況
    派遣社員が、業務災害に遭った。
  • 大阪労働局の情報
    • 派遣先事業主に係る第三者行為災害について
      派遣労働者に発生した労働災害で、第三者の直接の加害行為がない場合でも、以下の(1)・(2)の両方に該当する場合は、派遣先事業主を第三者とする第三者行為災害として取り扱われます。
      このため、労働基準監督署から提出を求められた場合は、第三者行為災害届など必要な書類の提出をお願いします。
      (1)派遣労働者の被った災害について、派遣先事業主の安全衛生法令違反が認められる場合
      (2)上記(1)の安全衛生法令違反が、災害の直接原因となったと認められる場合
    • [補足]主に、労働安全衛生法の違反。建築基準法等安全衛生法令以外の違反が原因の場合は、別途連絡が必要。
  • フロー
    『上記(1)(2)の両方に該当、つまり是正勧告等が出た場合』
    派遣社員→被災→派遣先から死傷病報告→派遣元から労災請求→労基署調査→是正勧告・是正指導→「第三者行為災害届(調査書)(派遣先)(直接の加害行為がない場合)」提出→損害賠償請求の予告について・書面届く→調査・聴取→実際の求償→支払いますか?

詳しくは、厚生労働省の通達でご確認ください。
「派遣先事業主に係る第三者行為災害の取扱いについて」(基発0907第4号/平成24年9月7日)労働基準局長

「なぜ、第三者なの?」
派遣社員(被災者)が本人、派遣会社(派遣元)が使用者、派遣先が第三者になります。

「予告額(労災保険給付状況)を全額支払わないといけない?」
通達によると、過失相殺の運用の部分で、調査・事情聴取を行い、被災者である派遣社員と派遣先の過失割合について主張が一致しない場合は、労災法務専門員の意見を付して、労働局長に過失割合の意見を提出する、とあります。
上限は、原則7割とも。

「自分のところの社員なら、労災から求償なんて、されないのに?」
費用徴収を除けば、そうなります。派遣社員を使っていたので、自社の社員・従業員ではありませんから。求償ゼロ、あるのかも知れません。例えゼロだとしても、手間を考慮すると面倒ですし、精神衛生上良くありません。

個人的な意見

弊所・大阪社労士事務所での実例でなく、同業者の顧問先様での実例をベースにした事例発表です。そのため、自分自身は緊張はしませんでしたが、実際に顧問先様にこのような事例が発生したら、と思うと眠れなくなりました。

給付状況は、療養、休業、そして今後見込まれる傷病、年金等を考えると、数千万円になってしまいます。ゾッとします。

労災保険の給付だけで済めば、アレですが、まだアッチもありますから。
(アレとか、アッチとか、企業の人事労務ご担当者様なら察してください。)

弊所・大阪社労士事務所のお客様を思い起こすと、危険な現場系、製造系の派遣社員を利用されているところはありません。逆の見方をすると、派遣社員を受け入れるならば、業種・職種に関係なく、安全衛生法令に違反が無いことを十分確認する必要がある、と言うことです。当たり前と言えば、当たり前ですが。

でも、でも、
「~~~~~~~~~~!」(書けません!)


大阪社労士事務所

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