働き方改革の処方箋、労働時間管理と年休

この1年間、お客様からいただいたご相談内容のうち労働時間管理年次有給休暇に絞ってメモしておきます。労働時間管理はそれだけで一冊の書籍になるくらいですので、エッセンスをさらに凝縮したことのみ記録しておきます。

来年令和5年4月から、中小企業の時間外労働60時間超の割増率50%以上が適用されます。←非常に重要です。

年次有給休暇5日以上取得義務化の処方箋

年次有給休暇を取得しやすい職場環境を作る、これに限ります。過去のブログでも、年休5日以上の件は何度か掲載しています。
年次有給休暇を5日以上取らせるテクニック
「年休5日取らせていなかったことが発覚」

テクニックとしては、「半日年休制度の導入」です。間違っても時間単位年休を導入してはいけません。時間単位は5日以上取得義務化の対象外でもあります。
(上場企業や大企業は、時間単位年休を導入しても何ら問題ありません。ただ、労使協定が事業場単位になっているのかと問われると少し疑問です。)

  • 検討課題
    • 所定労働時間のどこで半分にするのか
    • 短時間正社員、パートタイマーなどの取扱いをどうするのか

いちおう年休の取得率は最近は6割とされています。

大阪社労士事務所・働き方改革の処方箋、労働時間管理と年次有給休暇

労働時間の正しい把握

冒頭に書いたようにあまりに突っ込んで書くと長くなるので、ここでの「労働時間の正しい把握」は次のことに限定します。

  • 法定労働時間(1日8時間以内、1週40時間以内:原則。変形労働時間は+変形期間の労働時間)の把握
  • 法定労働時間を超える労働時間の把握
  • 賃金台帳の正しい記載

この「正しい把握」ができないと、時間外60時間超であるとか、36協定の上限時間とかが正しく使えません。1日の所定労働時間が8時間であれば分かりやすいのですが、7時間45分とか7時間30分だと法定まで15分30分あります。いわゆる法定内残業が発生する可能性がありますので、その部分をきっちり把握する。

あとは、所定休日に祝日やこの時期の年末年始を含む場合、1週40時間に到達していません。賃金規程などに「所定休日には割増賃金を支払う」となっているケースが多いかと思います。そのこと自体は構わないのですが、1週40時間以内であれば労働基準法の点からは割増賃金は不要です。賃金台帳での記載を工夫する必要が出てきます。

半日年休・時間単位年休を導入している場合

半日あるいは時間単位で年次有給休暇を取得した際には、お客様にお願いしていることがあります。
「残業させないでください!」

残業させていない場合は何ら問題は生じませんが、残業をさせる場合は問題が生じる可能性があります。それは、割増賃金と休憩時間。

ここでも、1日8時間以内を頭に入れていただいて、休憩時間は場合によっては「設定がない」場合もあります。一斉休憩の適用除外業種以外の業種であれば、適用除外の労使協定を締結しておきましょう。ちなみに「お昼の電話当番」も、本来なら適用除外で労使協定を結んでおくのが吉(管理職の方が対応すれば良いのですが)。あっ、朝の当番は始業時刻の繰り上げなので、意味合いが違います。

規定としては「実労働時間」を盛り込んでおきます。法定労働時間や法定休日と書いてある規定は、どう受け取れば良いのか悩むケースもチラホラ…。

この項の考え方は、遅刻した日の残業にも使えます。ご参考まで~

書いてあることが分からない

その場合は、弊所・大阪社労士事務所にお問い合わせいただくのが手っ取り早いです。もちろん、業務のご依頼で、という形になりますが。

弊所のお客様で「36協定では月45時間まで残業させてOKですよね?」と質問されて、私の返答にギョッとされたことがあります。お分かりのように、年間だと月平均30時間までしか残業させることができません。毎回説明はしていたのですが…。
(個別例は詳しくは書けませんが、時間外労働が年間360時間以下に収まるようにするか、月45時間・年540時間で特別条項付き36に変更するか。どちらかしか選択肢は有りません。分かりやすくするなら、月30時間・年360時間で上限設定する方法もありますよね。)

できることは、やっておきましょう。

労務相談顧問
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大阪社労士事務所

【大阪社労士事務所は、就業規則・労務相談をメイン業務とする社会保険労務士事務所です。】

年次有給休暇の管理、有休の計画的付与制度の導入、働き方改革の支援、就業規則の変更・見直し、各種規程の策定も行っています。
労働条件自主点検表が送付された場合の対応もおまかせください。

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