「百貨店のテナントは、手続き不要でしょ?」

合同事務所のメンバー経由で相談がありました。
「百貨店のテナントとして入っているんですが、労働保険の手続きは今までしたことがないので、今後も手続きしないでください。」

今まで社会保険労務士と顧問契約をしたことがない企業様が、新たに「業務改善、業務の省力化」のために初めて委託いただけることに。
(私桑野のお客様ではなく、事務所メンバーのお仕事です。)

顧問契約自体はご契約いただいたものの、各種の書類をチェックしている際に冒頭の言葉を言われたらしいのですが。ちなみに、労働保険に加入しているかどうかは、誰でも確認できます。
▶厚生労働省:労働保険適用事業場検索

労働保険適用事業場検索に入っていただいて、都道府県名を選択し、市区町村番地等のところに「百貨店」と入力すれば、百貨店のテナントらしき事業所が出てきます。今日だと、検索実行すると609件見つかりました(1件目が長野県なのですが、たぶん労働保険事務組合の委託)。

大阪社労士事務所・「百貨店のテナントだと、手続き不要ですよね?」
注)たまたま大阪梅田の阪神百貨店の写真を載せていますが、このブログ記事の内容と全く関係ありません。

テナント(事業所)の手続きですが、通常の法律どおりにご判断ください。過去のブログ記事もご参考になれば。
「百貨店内のテナントは、36協定も労働保険も届出不要?」
「本社以外に、支社・支店・工場・店舗がある企業」

書いてしまえば「過去のブログ記事どおりに」となります。

労働保険

数名の事業所であっても、労働保険関係成立届くらいは、届け出ておきましょう。これを出すことで追加の費用はありません。社会保険労務士事務所に委託しているのなら、尚更。これを届け出ない社会保険労務士事務所は逆に信用できませんが??

成立届提出後、継続事業一括の手続きをします。

労働保険料の支払いは、まとめることができますし、事業所数が多いからと言って労働保険料が料率以外に割り増しされることもありません。

成立届を提出していない場合、万が一労災事故が発生した際に、説明が面倒になります。地下の食品関係なら調理もされることも多く包丁や水回りでの事故(けが)も少なくありません。通勤も労災事故ですから、届け出ていないと行き先(勤務先)をどこにして良いのやら。販売関係のテナントでも成立届くらいは出してください。

テナントを管轄する労働基準監督署に提出してください。遠方などの理由で郵送する場合は、切手を貼った返信用封筒も忘れずに。
(弊所・大阪社労士事務所の場合は、電子申請ですので、ちょい違います。)

雇用保険

いちおう雇用保険適用事業所非該当承認申請書を、管轄の公共職業安定所に提出して審査を受けてください。人事総務機能がなければ通常は「雇用保険の事業所としては認められません」ということで、承認されます。

成立届、承認申請書、少し違いますので、ご注意ください。

本社以外で人事総務機能や事務管理機能がある事業所の場合には、必ず確認を取っておきましょう。必ずしも「非該当承認」を受けられる訳ではありませんので。本社で給与計算、採用、労務管理などを行っていれば、そう心配はありません。

(と、これ以上は触れません。上の労働保険は事業所として扱って、雇用保険では事業所非該当っておかしいやろ、とたまに矛盾している旨お叱りを受けますが、労働保険と雇用保険で事業所の概念が違いますので…。この非該当承認申請書とか、兼務役員の実態証明とか、意外と知られておりません。)

労働基準法関係

基本的には、労働保険の成立届と同じように、事業所毎に「36協定届」「就業規則の届」はしてください。36協定は従業員数に関係なく時間外労働・休日労働をさせるなら、就業規則は10人以上の事業所なら、お忘れなく。(人数は、給与計算でカウントするのが分かりよいかと。)

ただし、近隣等でテナントの上位部署があるのなら、そことまとめる考え方もあります。まとめると、いくつかの事業所毎で36協定を届け出るのでなく、上位部署に含めて届け出ます。

注意しないといけないのが、書きましたが「10人で就業規則が義務」となりますので、対象人数によっては後日労働基準監督署から「就業規則が未作成、未届なので労働基準法違反です」と調査を受けたりします。
(店舗テナント全てまとめて50人以上になると、別の義務が発生しますので、ほどほどに。)

基本は、事業所毎(テナント毎)で、労働基準法関係の届も行うことをおすすめします。

テナントであっても、各種手続きは必要

労働保険適用事業場検索で、テナントとして入っておられる百貨店のお名前を入れてみてください。同業の情報も出てくるはずです。

○○百貨店の表記は、手続きした方がそのように記入したからです。
どんなのがあるかというと、○○百貨店梅田本店○階、◯◯百貨店地下○階、◯◯百貨店内、株式会社◯◯百貨店○○梅田○階、◯◯百貨店○菓子売場、などなど。

今回は、百貨店のテナントだけ取り上げましたが、ショッピングセンターやショッピングモールなどのテナントも同じです。弊所のある大阪西区には特徴的な名前のショッピングモールがありますので、検索してみると「大阪なんとか」で80件出てきました。

皆さん、真面目に手続きされていますので、ご理解いただきたいと思います!

※守秘義務の関係で、脚色しています。

労務相談顧問
就業規則の作成・変更・見直し
ハラスメントの外部相談窓口


大阪社労士事務所

【大阪社労士事務所は、就業規則・労務相談をメイン業務とする社会保険労務士事務所です。】

年次有給休暇の管理、有休の計画的付与制度の導入、働き方改革の支援、就業規則の変更・見直し、各種規程の策定も行っています。
労働条件自主点検表が送付された場合の対応もおまかせください。

ご相談・ご依頼は、ご遠慮なくどうぞ。

電話 06-6537-6024(平日9~18時)
不在時は、折り返しお電話させて頂きます。
または、「お問い合せ」フォームから。

貴社の人事労務の問題点をチェックします

外部から人事労務の問題点を指摘される前に、労働トラブル発生の前に、企業の人事労務問題点を監査します。是非、ご相談ご利用ください。▶人事労務監査
(社会保険労務士は、企業の経営労務監査をサポートします。)

a:145 t:5 y:2