「お通夜・告別式のお手伝いで…」

今回は、久しぶりに労働者側の方、従業員さんからのご相談。
知り合いを通じて紹介されたので、直接面談しての話しです。某上場企業の子会社にお勤めだそうです。名刺もいただきましたので、たぶん間違いは無いのでしょう。いわゆる庶務担当で、就業規則や社内規程について、詳しい知識は持ち合わせていないのは、確認しました。

従業員さん曰く、
「会社の在職中の同僚(上司?)が亡くなって、お通夜と葬儀のお手伝いを指示されたのですが、そこで問題が出て来ました。」と。

ヒアリングした内容
●会社の所在地から、お通夜・告別式の会場まで、電車で片道○百円ほど掛かるのだが、その交通費を総務部門に請求すると「ダメ」と。
●告別式は、勤務時間中だったので構わないが、お通夜は時間外勤務になるのでは、なるのであれば残業代の請求は可能?(していない)
●「同僚(上司?)が死亡したら、手伝うのは当たり前だろう」旨、上司や総務部門の管理職から言われたが、何が当たり前なのでしょうか?

相談に来られた従業員さんは、直接同じ部署で仕事をしたこともあって、お通夜・告別式のお手伝いをすること自体は、構わない。逆に、是非にと言う思い。ただし、他の従業員さんはそうでもないみたい。新卒の新入社員は、上司に言われたので、その会場に来てるだけ?合計○名が、会社からお手伝いに行ったとか。

ただ、伺っていると、解決策の糸口だけは見えてきました。

  1. 会場までの交通費は、出張命令書(交通費精算書)を切れば、通常の形で交通費は支払う。ただし、先の上司の承認印が必要!
  2. 残業代は、事業場外みなしを適用するので、また出張費用を支払って残業代を支払ったことは、過去前例が無い。出張をキーワードに聞き出しての推測です。
  3. 感情の部分は、何とも。

2つ目の残業代問題に関しては、労働基準監督署に申告する方法もあると伝えるも、「そこまで揉める気持ちはありません」と。
(誤解があるといけないので、申告自体は揉めるための仕組みではありません、念のため。)

1つ目の出張命令書・交通費も、部門予算を管理しているので、上司がハンコを押してもらえる可能性は低いそうです…、その従業員さんの主観に過ぎませんが。

「少しは、気持ちがラクになりました。」
と、その従業員さんは、弊所・大阪社労士事務所を後にされました。

その某上場企業の子会社、平和なのか、無神経なのか、よく分かりません。あまりギスギスはしていないようですが、前例主義なのでしょうか。

何度か書いていますが、会社内部のことを全く関係の無い外部の社会保険労務士が何とかできる方法は、ほとんどありません、申告も労働局あっせんもしないのなら。お客様としてなら、顧問先様であれば、何とかします。立場は、逆の会社側・お客様の側で対応しますけど。

あっ、また相談料をいただくのを忘れてしまいました。


大阪社労士事務所

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