定額残業代を廃止したいが、生活給になっていた

大きな声では言えませんが、労働基準監督署の調査で指摘されるのが、定額残業代(固定残業手当)の件。
(↑ 追記:指導されるのは、未払いの残業代があるからです。)

雑誌に書いてあったり、セミナーでよく聞くのが「定額残業代には、何時間の時間外労働が含まれるのか明示しなさい」です。実は、弊所のお客様で「時間数明示」の定額残業代(固定残業手当)は、非常に少ないです。
(ハローワークに出す求人票には、多少面倒くさい問題がありますが。)

監督官には、「定額残業代、廃止した方が良いんじゃないですか」なんて、言われたりもしますが、定額・固定の残業代相当の存在自体を否定されたことはありません。裁判では、白黒付きますが、規定の仕方次第だと思います。込み込みは、プロの社会保険労務士はしません(が、お客様のご都合で…リスクを低減できるように)。
(↑ 追記:弊所で作成する規定は、ケチを付けられないものです。)

お客様からは、「定額残業代は、固定給の一部になっているので、廃止・全廃は無理ですよ」と言われもします。

勘のいい方なら、いくつか解決策があるのに気が付くはずです。

  • 定額残業代を、そのままの金額で残す
  • 定額残業代の一部を基本給(所定内給与)に繰り入れ、残りを残業代相当とする
  • 定額残業代の一部を基本給に繰り入れ、残業は実績支給とする
  • 定額残業代を全廃し、残業を実績支給とする

どれも、一長一短があります。
残業時間が削減できた場合であっても、何か賃金体系・制度に踏み込むなら、定額残業代周辺の見直しは必然です。ちなみに、定額残業代の全額を基本給に組み込む選択肢は、あえて設けておりません、悪しからず。

4つ目の「定額残業代の全廃」をおすすめしたことはありません。もちろん、これでも構いませんが、生活給・固定給うんぬんの問題が出てきます。賞与・ボーナスで対応すれば良いと思うのですが、なかなか…、ご決断していただけません。手を付ける場合は、労働条件の不利益変更にご注意を!
(働き方改革・世間の状況で、エイヤッも有りです。)

3つ目の「一部基本給に組み込み、残業代は実績」が、金額の設定次第では一番分かりやすく、リーズナブルでしょうか。ただ、過去の時間外労働・休日労働の実績なども確認した上で、金額設定してください。場合によっては、人件費の無駄も省けます。一部を基本給に組み込みますので、時間単価はアップします、ご注意ください。

結局、現時点の額面と変わらない1つ目や2つ目のパターンで対応することが多くなります。2つ目のパターンは、残業代の単価がアップするので、その点ご注意ください。

まずは、残業実績と、固定残業代の差を確認する必要があります。エクセルのワークシートで差額を確認して、固定残業代の額が大きければ、それで良しです。

お客様には評判は悪いのですが、それなら「定率の固定残業代」をおすすめします。お客様には「そんな面倒なこと」と言われますが、給与計算ソフトの設定で、済みます。←間違っていない前提ですが。

国家公務員なら、いわゆる地域手当や管理職手当は定率支給です。

どうするのか?
基礎賃金÷160時間/月×125%×45時間=時間外手当45時間の場合の固定残業代です。(基礎賃金×0.3515625) これなら、時間外労働45時間までの場合の差額チェックは不要ではないでしょうか。もちろん、深夜残業や法定休日出勤は別に計算する必要があります。30時間でも大丈夫です、深夜業が必須のところなら、それも計算に入れることは可能です。
(本来の残業代が時間単価1500円のとき、固定残業代30時間で45000円のはずですが、5万円と設定した場合、逆算で単価1667円と言われるおそれなどもあります…。時間外労働の時間数を明示した場合のリスクです。また、設定時間数に満たない時間外労働の時も、きっちり規定しなければ、それ自体がリスクです。)

このあたり、考え方や規定の仕方で、いろいろな手法があります。
このページに書いている内容を否定する社会保険労務士や弁護士さんもいらっしゃるかも知れません。

固定残業代・定額残業手当を何とかしたい、そう思われたなら、弊所・大阪社労士事務所へご相談ください。


大阪社労士事務所

【大阪社労士事務所は、公的保険手続き・給与計算・就業規則・労務相談を行う、ごく普通の社会保険労務士事務所です。】

年次有給休暇の管理、有休の計画的付与制度の導入、働き方改革の支援、就業規則の変更・見直し、各種規程の策定も行っています。
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