経緯書を作成して保管する

「バラバラでメモは残していますが。」
と、お客様からご相談。

解雇した従業員さんの書類一式について、ご相談がありました。
経緯書とありますが、人事記録でもトラブル記録でも名称自体は関係なく、企業として「トラブルの発覚から解雇等(懲戒解雇を含む)に至るまでの記録をまとめたもの」を指します。書名にこだわりはありません。

従業員さんが提出する「顛末書、始末書」ではなく、あくまで企業側・使用者側が作成して保管します。

お客様でも、発覚の原因、従業員さんへの聴取(ヒアリング)、懲罰委員会での記録、弁護士さんとの打ち合わせ内容、実際の解雇時の対応など、個々バラバラにメモされていて、パッと見て経緯、経過が分からない状態でした。

経緯書(解雇記録でも)

平成27年●月●日:監査により、トラブルが発覚。

平成27年●月●日:帳簿、他の従業員への聞き取りにて、事実確認。(ヒアリング記録あり、■■ファイルに綴じ込み)

平成27年●月●日:事業所・事業部の長から、対象の従業員へ聞き取り(別途記録あり、■■ファイルに綴じ込み)

平成27年●月●日:総務部内で、事業所・事業部の長を含め、懲罰委員会を開催。懲罰委員会として聞き取りをすることを確認。(議事録あり、人事記録ファイルに綴じ込み。以後同様に。)

平成27年●月●日:懲罰委員会で、対象の従業員から意見聴取。懲戒解雇または通常解雇の方針を確認。

平成27年●月●日:顧問弁護士と打ち合わせ。刑事告発せず、損害賠償請求は金額次第との意見。

平成28年●月●日:懲戒委員会で、懲戒解雇を決定。

平成28年●月●日:人事担当部長が使用者側代表として、即時解雇通知。

(これが、良い書き方では無く、表組みするなりして一目で分かるものが良いと思います。時系列、順番も含めて…。1件綴りなら、探す手間は省けます。)

 インデックス  年 月 日  概     要  ファイル 
    

↑ これでも良いかも。

もちろん、顧問社会保険労務士(弊所)と打ち合わせたり、就業規則の該当条文の確認、解雇通知、解雇予告手当の計算を行っていますので、記録に入れても構いません。

余計なことですが、解雇予告手当は税法上は退職金扱いです。退職所得の申告書がないと、税金を源泉しなければなりません。ちなみに、このお客様の場合、退職金制度があり、この従業員さんも支給対象です。ただ、有効性は別として「懲戒解雇は、退職金を支給しない」規定があり、退職所得の申告書を書かせると退職金を支給するかのように誤解されると意見をいただき、実際はどのように扱ったのか分かりません。この点については、顧問税理士さんにご相談いただくよう強くおすすめしました。

労働基準監督署に駆け込まれても監督官にすぐ説明できます。
公共職業安定所へ離職票を提出する際も、重責解雇なのか職安の窓口で判断しやすくなります。少なくとも、解雇通知書や就業規則の該当部分等のコピーは、持参しましょう。
(解雇通知書ですが、対象の従業員さんに渡しますので手元には無くなります。忘れずに、事前にコピーをとっておきます。)

このお客様の場合、顧問弁護士さんがいらっしゃったので、念のためにご相談いただくよう強くおすすめしました。結果として、私の考えていた対応と変わりませんでしたが、やはり弁護士さんの意見は重いです。

過去には、別のお客様で「刑法犯」となって警察にお世話になった従業員さんを諸事情により自己都合退職にしたケースもありますが、記録は残した方が良かったと思っています。記録も、諸事情により残せませんでした。

一度作成していただくと、書き方のコツが分かります。

あとは、この経緯書をたびたび見ることが無いよう、作ることが無いよう、人事制度・労務管理をサポートしていきます。


大阪社労士事務所

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