公的年金記録の不備の原因はこれだ!

国民年金、厚生年金保険などの公的年金の記録不備が多いと新聞報道では大々的に報道されている。平成9年から運用されている基礎年金番号に統合されず、宙に浮いている年金番号も5000万件あるとか。

新聞や週刊誌には、色々書かれていますが、別の点から。

社会保険事務所や社会保険庁だけのミスでは無いのです。

平成8年以前は、年金の番号がいくらでも作ってもらえました。いわばノーチェック状態です。社保だけでなく、会社でも同じでした。今は社保も厳しくなって、番号チェックや年金手帳再交付手続きを口うるさく言いますが、それもつい数年前から。

会社でチェックが入るはず、と思われた方は堅い職場なのでしょう。住所の確認や生年月日の確認をしない会社は思いの外多いのです。そう、昔といっても、10年前は年金番号を半ば自由に新規でもらえたのです。また、氏名、生年月日、よみがなのチェックは、会社任せでした。だから、名前のよみがなが違うことは当たり前、生年月日もチェックせず、です。男性なら運転免許証などで確認しますが、資格を要求されない職場では、女性は生年月日さえチェックされないことも多かったのです。「鯖を読む」ことも昔は珍しくなかったのでした。

年金相談をやっていると、生年月日の間違いと氏名の間違いが多かったです。

ある女性は、「夫にも知られたくない」そんな相談もありました。また、就職の際、5歳サバを読んだため、当時65歳を過ぎても厚生年金保険料を支払っている方もいらっしゃいました。また、別の女性は、結婚してからは「うちの名字と名前の釣り合いが悪い。これからは、○○を使いなさい」と言われた方もいらっしゃいました。
転職経験の多い男性は、「過去の職歴を知られるようで」転職の度ごとに新しい年金手帳を受け取っていたり。

社会保険庁の悪いところは、直してもらわないといけないのですが、年金記録不備の原因は、一つじゃないと思います。