厚生労働省のモデル就業規則で、初めての就業規則

就業規則の変更・修正等で、お客様の就業規則を預かって拝見する機会は少なくありません。あるいは、契約前にチラッとお見せいただくこともあります。

ただし、モデル就業規則の利用方法を間違えているケースが散見されます。

公式のモデル就業規則は、こちら↓
▶厚生労働省:モデル就業規則について
(大きな法改正がある毎に、内容は変更されています。)

厚労省のモデル就業規則ベースが良い業種があります。それは、私見ですが、パートタイマーが少なからず雇用されている飲食業・小売業。規模的には30名、頑張っても50名でしょうか。

あるいは、製造業(工場)でパートタイマーが非常に多い場合も使えます。

大阪社労士事務所:厚生労働省のモデル就業規則で、初めての就業規則

注意するところは、過去にも書いていますが、「労働時間・休日」でしょうか。ざっくり、「1日8時間以下、週40時間以下」「週2日とする」(月9日とする、は労働時間の設定次第でアウトになる場合も)でも、大丈夫でしょうね。

休職・復職の項目

モデル就業規則には、ところどころ空欄になっているところが有ります。休職が代表格です。

(休職)
第9条 労働者が、次のいずれかに該当するときは、所定の期間休職とする。
①業務外の傷病による欠勤が__か月を超え、なお療養を継続する必要があるため勤務できないとき……__年以内
②前号のほか、特別な事情があり休職させることが適当と認められるとき……必要な期間

抽出しました。__か月、__年以内に入れる数字は何が正しいのでしょうか? 正解はありません。企業の休職期間の平均はありますが、「貴社にとっての正解」は分かりません。
(社労士に作成を依頼した場合は、数字の提示があると思いますが、それは正解ではありません。あくまで、その社労士の主観です。)

確実な事を書くと、「休職は、法令で義務とされていない」のです。つまり、休職の項目を削除しても、法的には問題ありません。
(休職は、人材確保の有力な方法とされています。念のため~)

育児休業・介護休業等の項目

こちらも、モデル就業規則を利用するときに、つい忘れがちな部分です。

(育児・介護休業、子の看護等休暇等)
第28条 労働者のうち必要のある者は、育児・介護休業法に基づく育児休業、出生時育児休業、介護休業、子の看護等休暇、介護休暇、育児・介護のための所定外労働、時間外労働及び深夜業の制限並びに所定労働時間の短縮措置等(以下「育児・介護休業等」という。)の適用を受けることができる。
2 育児・介護休業等の取扱いについては、「育児・介護休業等に関する規則」で定める。

「これの何が問題?」
2項を見ていただくと、「育児・介護休業等に関する規則で定める。」とあります。この規則がなければ、労働基準監督署へ届出した際に、後日規則を届けるよう指導されます。

強引に2項を削除してもOKなのか? 残念ながら、、、、、アウトです。詳しくは書きませんが、企業の側で決めることがあるからです。例えば、有給無給とか、育児期の柔軟な働き方を実現するための措置とか。

▶厚生労働省:育児・介護休業法について
この中の、リーフレット「育児・介護休業法改正のポイント」が一番分かりやすいと思います。

そして、運用の問題

運用も書いておきます。が、「運用って何か必要? だから就業規則を作ったのに?」と思われるかも知れません。が、「規定として表現されていなくても、実際にはしなければしけないこと」がいくつもあるんですわ(と、会話調に)。

費用を安くしたいから厚生労働省モデル就業規則を利用する場合は、労働基準監督署の窓口で相談なさるか、社労士会の相談窓口へどうぞ。

ちなみに、「休職期間」の問題は、モデル就業規則を利用しない場合であっても出てきます。親切なサンプルであれば、3ヵ月とか6ヵ月などのように数字は入っています。が、書いたように、その数字が貴社にとって正解かどうかは分かりません。

一つヒントを。
「生成AIに質問していくと、参考になることを答えてくれます」
例えば、「休職期間はどの位が平均?」「休職について、規定した方が良い?」etc.
ChatGPTでも、Geminiでも、Claudeでも、どれでもどうぞ。


労務相談顧問
就業規則の作成・変更・見直し


大阪社労士事務所

【大阪社労士事務所は、就業規則・労務相談をメイン業務とする社会保険労務士事務所です。】

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