時間単位年次有給休暇を導入する条件
「時間単位年休制度を導入する条件」は、実は前回ブログ記事の続きです。つまり、同業者=社会保険労務士からの質問です。
▶前回のブログ:失効年休積立制度の相談があった、でも
「桑野さんは、いつも『時間単位年休』に対して否定的ですが、何か理由はあるんですか?」
続けて
「まさか、年休5日に含まないからですか?」
内心、そう来たか、と思いました。と言うか、理屈で考えるとそうなります。けれど、もう少し理性的に考えてみましょう。と言うことで、答えを書いておきます。
法的には、労使協定を作成・締結すれば、導入できます。あくまで、桑野の感覚ですので、誤解の無いようにお願いします。
- 時間単位の年次有給休暇制度を導入するための条件
- 年次有給休暇の取得率がおおむね5割以上
全国の年休取得率うんぬんも5割6割ですので、その平均ラインを越えていて欲しいです。 - 年休取得5日未満者がいないこと
これは、労働基準法でも決められている義務です。法違反状態で、同じ年休関係の新制度を導入するのは、おすすめできません。
- 年次有給休暇の取得率がおおむね5割以上
この2つが条件です。(桑野の私見)

そして、時間単位の年次有給休暇制度を導入する前段階として、是非導入していただきたい制度が、「半日単位の年次有給休暇制度」です。
労働基準法では、半日単位の年休は規定されていませんが、就業規則で規定すれば良いのです。法律で規定されていない「半日」については民事(契約事項)となりますので、就業規則で規定してください。その時に忘れてはいけないのが、「半日の定義」「半日の場合の年休使用」です。
後ろ、誤解されそうですが、半日=0.5日と規定することです。
前の方、半日についてはお好きなように規定してください。4時間+4時間でも3時間+5時間でも。あと、休憩一斉付与の業種の場合は、それなりの手続きが必要となることもあります。
ほかにも、規定する事項はあります。例えば、時間外労働。とここで止めておきます。結構重要ですが、半日単位の場合に限っていませんので、1日でも時間単位でも同じです。
半日単位年休(半日年休)は、取得義務5日にも算入できますので、ご安心ください。
(あとは、社労士的には、年休管理がキレイにできているのか。未だ、年休管理簿がないような場合は、時間単位の年次有給休暇制度は導入する前に各種帳簿の調製から。)
「時間単位年休だと、医者に行って、1時間で済ませられるから」なんてことを良く耳にしますが、実際はどうでしょうか。予約している歯科医院でさえ、移動の時間+待ってる時間+診療時間+調剤の時間を合わせれば、1時間では無理ですよ。事業所の隣にクリニックや歯科医院があっても、です。
時間単位を4時間で設定するくらいなら、半日単位の方がずっと良いです。1時間で設定するなら、上限5日で40回取得しても管理事務が負担にならなければ良いのですが。
(ある企業の総務部長から言われたのですが「求人の時、時間単位年休と書けると、求人が増えるんですよ」って。分からんでもないですが、回数を休みたい従業員が増えるだけだったりして。)
これらが、私が時間単位の年次有給休暇制度を積極的におすすめしない理由です。遅刻に使いたいとかは、論外です~。
時間単位の年次有給休暇制度の導入ですか?
はい、ご要望があれば、即導入相談いたします。ご安心ください。
※諸事情により、脚色しています。
大阪社労士事務所
【大阪社労士事務所は、就業規則・労務相談をメイン業務とする社会保険労務士事務所です。】
年次有給休暇の管理、有休の計画的付与制度の導入、働き方改革の支援、就業規則の変更・見直し、各種規程の策定も行っています。
労働条件自主点検表が送付された場合の対応もおまかせください。
ご相談・ご依頼は、ご遠慮なくどうぞ。
まずは、「お問い合せ」フォームから。
依頼・委託を決めておられる場合は、電話 06-6537-6024(平日9~18時)まで。
不在時は、折り返しお電話させて頂きます。
貴社の人事労務の問題点をチェックします
外部から人事労務の問題点を指摘される前に、労働トラブル発生の前に、企業の人事労務問題点を監査します。是非、ご相談ご利用ください。▶人事労務監査
(社会保険労務士は、企業の経営労務監査を実施します。M&Aデューデリ、事業承継デューデリにも対応。)
a:248 t:4 y:3