「もらい忘れている年金とか給付金とか、ある?」

ある企業の方と雑談していると、こんなことを相談されました。
「Youtubeの動画で見たんだけれど、公的年金の何かをもらい忘れていたり、手続きしていない給付金があるとか。私の場合もあります?」

現在、私と同じような年齢で、定年制が少し前に65歳になったそうです。70歳までの継続雇用制度もいちおう準備されているとか。役職者でそこそこは給与も受け取っているのではないでしょうか。

結論は、「有りません」。
この手の質問、定期的に訊かれますが、40年前後働き続けている方には何もありません。だいたいが住民税非課税であるとか、年齢が相当年配だとか、私と同年齢で真面目に働いていたら…。

企業年金は加入したことがない、と言っていましたが、これだけは要チェックです。

(「手続き忘れの給付金・年金がある」あの手の動画については、私の周囲の社会保険労務士は否定的です。と言うか、タイトルが釣りで、実際に対象になる方はごく限定されているようです。私自身は、タイトルを見ても中身は見ません。)

大阪社労士事務所:「もらい忘れている年金とか給付金とか、ある?」

では、公的年金を多く受給するには

これも、同業者(社会保険労務士)の間では身も蓋もないことを言っています。

「加入期間を長く」「報酬を高く」「受給を遅らせる」が、公的年金を増やす王道です。

今回相談(雑談ですが)のあった方の場合は、70歳までの継続雇用制度が準備されているので、それを利用する。給与の額(報酬)は、65歳まではそう変わらないとか。でも再雇用になっても6割8割ほどは確保されるので、新卒よりはずっと高い。まさに王道ですね。

他には、せいぜいイデコか、NISAですが、積み立てているのかどうかまでは訊いていません。公的年金にフォーカスして相談され、イデコ・NISAの類いはご自身が忘れるはずはありませんよね。当然のごとく、民間の個人保険も伺っていません。ましてや、投資などは訊こうとも思いません。

だいたい年金受給年齢になったり、60歳に近くなると年金が気になりますが、悲しい話し、気にしても仕方ないと思います。

ちなみに、私の場合は、社労士開業が31歳からですので、そこから国民年金。まあ、受給できる公的年金の額は知れています。顧問先企業の従業員さんの誰よりも公的年金の額は少ないかも知れません…。

冒頭の企業の方からは「桑野さん、何歳でも働けるやん」って、70歳過ぎても働かないといけないのはツラいですね~。

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