採用面接は、実務に即した内容で

弊所・大阪社労士事務所のお客様から、しばしば聞くのが「良い人が採用できない」「採用できても、自社に合わないので」「採用できたけれど、思ったほど能力・経験が」というもの。つい先日も、採用面接の際に訊いて良いこと、訊いたらアカンことを質問されましたが、話題は「能力不足、チカラ不足」というヤツ。

その中でも一番多いのが、
1)営業経験者なのに、営業ができない
その次が、
2)パソコンできると言っていたのに、エクセルが扱えない
3)大企業勤務者なのに、手順やマニュアルを無視する(工場、現場)
こんな感じでしょうか。
(ウチのお客様から実際に相談のあった方々で、即ち労働トラブルになって、解決策を考えたケースから引っ張っています。)

過去にも何回か書いていますが、最近の求職者の皆さんは、ハローワークや人材紹介会社で履歴書の書き方、職務経歴書の書き方を学習してられますので、それらはキレイです。それらの書面をベースに採用面接の場に挑むのですから、採用担当者(多くは人事総務の管理職や社長)が「コレはできそうや」と思うのも仕方ありません。

大阪社労士事務所・採用面接は、実務に即した内容で

以下、ライトに考えたもので、お客様への第一提案内容(案)レベルです。

営業職

営業と一口でいっても、「ものorサービス」「法人対象or個人対象」「大量or小ロット」「新規営業orルート営業」「大型orミニ」「オーダーor既製品」程度は分類できるかと思います。

例えば、旅行業であれば「サービス、法人・団体、ほぼオーダー」でそれ以外は状況によって対応するかと。化学系の卸売り(商社)なら、「もの、法人、ルート」で新規営業の場合も場違いな企業には行く必要がないでしょうか。

で、どうするのか?
ロールプレイが分かりやすいのでは。自社で取り扱っている「もの、サービス」をサンプルとして渡して、面接担当官+営業責任者を営業先としてセールス等してもらう。すぐが無理なら3分間与えて考えてもらう。いわゆる業界未経験者でも構わないと思います、個人的には。

自社で取り扱っている「もの、サービス」に興味があるかどうか。営業・アプローチが、平凡を良しとするも、突飛な営業を良しとするも、面接担当官次第です。ロープレ設定が大事になりますので、事前準備は必須です。

パソコン・オフィス系統

「ワード、エクセルが使えること」
これって、アバウトすぎませんか、という話しはいつもしています。
(私自身も、Σは何も見なくてもできますが、他の関数は調べながら使っています。ですので、エラそうなことは書けません。)

分かりやすいのは、実際にパソコンで関数を扱ってもらうこと。←関数を扱えることが前提なら。マクロが前提なら、マクロの例題で。可能なら「できなくても構いませんが、どうやって解決しますか?」程度の質問を投げ掛けてはいかがでしょうか。

パソコンと大きなモニターとをHDMI接続で、面接官全員が見れるようにする。一人あたり5分も10分も必要ありませんよね。

たまに業務ソフトが「弥生だから」「○○王だから」と言われますが、その手の市販のアプリであれば極端に操作方法が違うモノは少ないです。(各社さん、経験上、クセはありますが。)

全くMSオフィスを扱えない方もいらっしゃいますが、単にキーボード慣れしていない方なのかもしれません。

ここまで書いていて、ふと「最近オフィス、そこまで使うの」と思ってしまいました。お客様で「パソコン使えない」は、本当にメールを書く程度のことしかできないのかも知れません。

手順書・マニュアルを無視

採用面接の際にはそうでもないのですが、入社後何かにつけて「それは違う」「手順書が間違っている」と文句を言う従業員。

職歴・経歴を見ると、大学も工学系で新卒時の就職先も大企業。でも、その大企業を退職した後は、何度か他の企業を転職しているという。

協調性がないのか、コミュニケーションが苦手なのか、実際に「手順書・マニュアル」が間違っているのか改善の余地があるのか。切り分けて考えないといけないです。

ただ、私のところにお客様が相談に来るころには「文句ばっかり言う社員」になっています。これ以上は書けませんが、採用面接でどうこうできないのかも。

おまけ:開業社会保険労務士の場合

私も新規のお取引に当たっては、いろいろと経験や知識・知恵を訊かれます。採用面接と全く同じです。以下「労務相談顧問」の場合。

  • 特定社会保険労務士かどうか
    過去に一度だけ確認されました。上場企業の関係会社さんで、とあるプロジェクトの際です。
  • 事例をベースに質問
    世の中にはQ&A形式の書籍などがありますので、おそらくその中の一つ二つを抜き取って質問されます。いちおう教科書的なお答えをしますが、プラスご新規様にメリットが見いだせるように。

ただし、ザックリしすぎると、お答えしようがない場合もあります。例えば、「時間外労働を削減・短縮するためには」が代表的なものです。実際の企業様の実態が分かれば、何ができる何が適用しやすいをアドバイスできますが、単純に「時間外労働~」と訊かれたら、困ってしまいます、教科書的な回答なら言えますが。業種・職種が分かっていても個別の情報を提示いただけないと「人員の適正配置」しかないですね。

結局のところ…

「桑野さん、その前に、誰も応募してこないんですよ」とは、○○業の社長様。めちゃくちゃ優しい方で、こういう企業に就職すればキツくても続けられると思うのですが。「出戻り組」も何人かいますし。

「うちの会社では破格の基本給40万円を提示したんですが、最低でも月50万円プラス住宅手当を希望されているんですが」って、結局は採用した○○業のお客様。が、、、、、月○○万円で納得いただいたのですが、「毎年の昇給が3%以上ない」とか「ボーナスが~」とか。

「仲良く長く働いてもらいたい」と思っている企業様なら、人事総務の管理職・役員だけでなく、関係部署の平社員さんにも採用面接にご参加いただくのが良いかも知れません。
その上で、役員・社長が決断する、これも良いのでは。

実務的な面を確認する採用面接、各企業様で工夫の余地はあります。

労務相談顧問
就業規則の作成・変更・見直し
ハラスメントの外部相談窓口


大阪社労士事務所

【大阪社労士事務所は、就業規則・労務相談をメイン業務とする社会保険労務士事務所です。】

年次有給休暇の管理、有休の計画的付与制度の導入、働き方改革の支援、就業規則の変更・見直し、各種規程の策定も行っています。
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