70歳までの就業機会確保、本当に対応する?

2月になってしまいましたが、弊所・大阪社労士事務所のお客様からも「70歳までの就業機会の確保」について、数件相談を受けています。と言っても、経営者様ではなく、担当の総務部・管理部の管理職様から。

ですので、この4月からの「70歳までの就業機会確保」については努力義務であることを承知の上で、ご相談をいただいています。
(こういう場合、説明が早くて助かります!)

先に厚生労働省のサイトにある情報でご確認を。
▶厚生労働省:高年齢者雇用安定法の改正~70歳までの就業機会確保~
パンフレット(簡易版):高年齢者雇用安定法改正の概要
まずは、簡易版のパンフをご覧いただき、高年齢者雇用安定法に沿った対応をされるなら、詳細版のパンフをチェックされる程度で十分かと。

努力義務と言うことで、お客様の反応は鈍いです。むしろ、興味がない状態にも感じます。なにしろ、努力義務ですから…。

大阪社労士事務所・70歳までの就業機会確保、本当に対応する?

どんな企業なら、対応する必要があるのか?

理屈の上では「従業員・社員がいる全ての企業」ですが、現時点では努力義務に過ぎないことから(直接の罰則がない)個々の企業様の実情に応じてです。
●上場企業、有名な企業(CSRも含め)
●人材確保が難しい企業様

高年齢者雇用安定法の「70歳までの就業機会確保」(高年齢者就業確保措置)は、結構ハードルが高いんです。
① 70歳までの定年引き上げ
② 定年制の廃止
③ 70歳までの継続雇用制度(再雇用制度・勤務延長制度)の導入
④ 70歳まで継続的に業務委託契約を締結する制度の導入
⑤ 70歳まで継続的に以下の事業に従事できる制度の導入
 a.事業主が自ら実施する社会貢献事業
 b.事業主が委託、出資(資金提供)等する団体が行う社会貢献事業

⑤は中小企業様では考えにくく、④も難しい。①も②も「ヒトを見て決めたい」のであれば、③が多少考えられるかなと言う程度。

「対象者基準」は労使での十分な協議が必要となっていますので、企業側が恣意的に基準設定することはできません。であれば、高年齢者就業確保措置」に該当しません。あと、対象者基準を定める労使協定は事業場毎(事業所毎)が基本です。

高年齢者就業確保措置を導入するなら

  • 給与の見直し
  • 人員配置・人員計画の見直し
  • スキル・技術技能などの継承について見直し
  • 自社に合った人事制度の見直し

65歳までの雇用義務化になった平成25年とは若干状況が違います。働き方改革関連法の実施や、一番は同一労働同一賃金でしょうか。←継続再雇用の嘱託社員さんの給与や処遇は、弊所・大阪社労士事務所のお客様に限ってはほとんど見直しできていません。

「今、人材を確保・採用できないから、とりあえず70歳まで働いてもらう」のであれば、問題を先送りしているだけかも知れません。ビルメンテナンスなど一部の業種を除いては、別の方法を考えた方が事業のためにはベターかと。

上場企業様であれば、何年も掛けて準備してきているところ、急に対応するのは危険とも言えます。
(助成金を受給したい企業様とかは、それはそれで~)

高年齢者就業確保措置を導入するなら、第二種計画認定の変更申請も必要な場合があります。

私がお客様に提案するなら

横並びや他社の状況が気になるなら、6/1の雇用状況報告から。
▶厚生労働省:令和2年「高年齢者の雇用状況」集計結果を公表します

とりあえず65歳までの雇用をどうするのか、そちらが先です。今現在60歳定年であるなら65歳まで定年延長するなり、62歳や63歳まで定年延長することも視野に。

60歳定年・65歳までは継続再雇用の場合であれば、「会社が認めた場合(従業員・社員)70歳まで云々」を入れるのがせいぜい。ただし、高年齢者就業確保措置には該当しませんので、悪しからず。

企業様の反応も低調ですが、「急な対応」はやめておきましょう。
高年齢者就業確保措置の前に、第2種計画認定がどうなっているのか、第2定年・第3定年はどうなっているのか、退職金の考え方はどうなっているのか、検討したいところです。
(書いてて、「うちには75歳を超えた社員もおるで」と言われたことを思い出してしまった…。)

労務相談顧問
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大阪社労士事務所

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