「パート社員の年休時賃金を変更したい」

弊所・大阪社労士事務所のお客様から、切実なご相談をいただいてしまいました。
「パート社員の、年次有給休暇取得時に支払う賃金を変更したいんですが?」

お客様の業種は、飲食店・飲食業やショップ・小売業などではない、業種としておきます。パート社員の比率は結構多め、正社員と同じくらいの人数か若干多い感じでしょうか。

平成31年4月から始まった年次有給休暇5日以上の取得義務化の対応でも全く無理なくクリアできそうなデータが上がっていたので、全く安心していた企業様です。義務化の前には、社員説明会も開催し、私桑野も制度の説明を行いました。

私 「同一労働同一賃金の件でのご相談かと思ったら、違うんですね?」
総務部長「まさかのコトが起こって…。」

パート社員さんの1日の勤務時間数は、ほぼ固定の4時間や5時間で契約しています。が、日によっては業務量や受注量によって6時間や7時間のシフトを組まざるをえない場合もあり、、、、

大阪社労士事務所「パート社員の年休時賃金を変更したい」

  • 年次有給休暇の賃金
    • 平均賃金
    • 通常の賃金(相談企業様が採用していたもの)
    • 労使協定に基づく健康保険法上の標準報酬日額相当額

勘の良い方なら既にお分かりかも知れませんが、パート社員さん「6時間や7時間のシフト」の時に年次有給休暇を取得するという…。パート社員就業規則にも、「通常の賃金」で支払うと規定していますので、6時間分7時間分を支払わないといけない。
(その時間分は、他のパート社員さんに延長をお願いしたり、正社員が手伝って、何とか乗り切っているそうです。)

で、今後は「平均賃金方式」に変更したいというご要望を、社長と総務部長からいただきました。お金の問題より、厚めのシフトを組んでいるときに休まれるのがツライからという理由です。

平均賃金は、「過去3か月で平均」(原則)か「出勤日の平均をとって、その6割」(例外)ですが、ほぼ例外が採用されます。額面は、通常の賃金よりも低下します。つまり、平均賃金方式を採用すると、この企業様の社長様のいやがる「労働条件の不利益変更」にあたる可能性があります。

社長「社内で検討した結果と同じですね。」
総務部長「もう少し状況見た方が良いのかも知れません。」
私 「では、保留で…。」

飲食店・小売店なら

1日の勤務時間数が、日によって変動する場合でも、「通常の賃金」でパート社員向けの就業規則に規定していることが多いかと思います。モデルやサンプルでも、ほとんどそう規定してますから。

労働局や労働基準監督署、厳しい同業者に「アカン」と指摘される方法でシフトを組んでもらい、年休取得時に支払う賃金は「通常の賃金」それも多めをおすすめしています。人材確保のためにも有効だと思うんですが。

「アカン」と指摘される方法、労働基準監督署で相談すると「年休の趣旨を間違えてる」と言われます。が、この方法でシフトを組まないと、忙しいときのためのパートタイマーさんの意味が無くなるので。

※そういう方法があるのかと感心するのでなく、「それはダメ」と反応する方もいるので。士業って、理屈っぽいですね! Facebookも一緒です、「ヒントありがとう」で済ませば良いものを…。たかだか、でしょ!(独り言)

平均賃金の計算

そのご相談企業様で導入している給与計算ソフトは、平均賃金が自動で計算されないタイプ。←自動計算自体は可能なのかも。カスタマイズすれば、できるような気はしますが。

総務部長から言われたのが、「顧問料に追加して良いから、平均賃金だけ計算して欲しい」と。ネットにエクセルで計算されるシートがあることは、総務部長もご存じの様子。何十人かのパート社員の計算です、年休取得時だけですが実際の計算対象者は少ないとは思えないです、多そうです。この企業様は、労務相談顧問でご契約いただいています。

そこまでして、「通常の賃金」から「平均賃金」に変更する必要も無いのではとお伝えしたのですが、社長曰く「会社のことを考えられへんのは、許せない」のだそうで…。
(この企業の社長様、非常に真面目なんです。他の企業の経営者様なら、解雇とか言い出しそうです。)

そういうこともあり、いったん変更は保留に。
3月の下旬に再燃しそうな気もします。他の企業様では起こらないようにしたいです。

帰り際に社長様がポロッと、
「平均賃金にしたら、短い時間の(シフトの)ときに休むようになるんちゃいますか?」と。
知りません~

労務相談顧問
就業規則の作成・変更・見直し


大阪社労士事務所

【大阪社労士事務所は、就業規則・労務相談をメイン業務とする社会保険労務士事務所です。】

年次有給休暇の管理、有休の計画的付与制度の導入、働き方改革の支援、就業規則の変更・見直し、各種規程の策定も行っています。
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