対岸の火事なのか

北海道土産として代表的な「白い恋人」まで、法律違反や社内規程違反が内部告発によって、表沙汰になってしまいました。

夏期休暇中で、テレビの画面を見て「仕方ないよな」「可哀想や」と感想を持った方も多いと思います。

対岸の火事で済むのでしょうか。
ミート社や石屋製菓さんは、本業の商売でコンプライアンス違反をやってしまったので、非常に目立ちやすい。一方、職場での残業代の未払いなど人事・労務のコンプライアンス(法令順守)違反は目立ちにくい。

人事労務関係で内部告発があったとしても、影響するのは社内の人間だけだから、と言うことでしょうか。労働基準監督署へ駆け込む退職者も増えてきています。

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先日、神戸に本社のある企業の経営幹部の方とお話ししていると、やはり人材の確保が難しい状況になってきているようです。そこの会社は顧問先ではないのですが、たまたま世間話をしていると、

経営幹部「採用は、今いる社員からの紹介が安心や。お礼として、一人10万円払ってるよ」

知り合いなので、強くは突っ込めませんでしたが、職業安定法違反です。その方は、経営だけでなく労働法関係にも明るいので、その程度のことはご存じだったのです。
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ほんの一例です。

残業代の未払い、あるいは管理職を利用した手当の未払いは問題となりがちです。「会社と従業員の間の問題」ではなく、立派な労働基準法の問題です。

全ての法律を、きっちり守るのは正直しんどいですが、分かっていることを放っておいては、問題が表面化したとき、対応の取りようがありません。

普段から、法律は守るモノであるというコンプライアンス意識を持ち続けたいところです。

8月28日(火)午後3時から、大阪社労士事務所にて「人事労務のコンプライアンスのポイント(基礎編)」セミナーを開催します。詳しくは、ホームページをご覧ください。