「月70時間?月45時間までじゃなかったでしたっけ?」

「新聞を見てたら、月70時間で36協定を結んでいる記事を見たんですが、あれ良いんですか?」
と、お客様から電話で、緊急の問い合わせ。

「いつも時間外労働は『月45時間が上限です』と指導されてますから、36協定もそうしていますけど、70時間にできるんですか? まあ、そんなに働かせませんけど。」
と、お客様のところの総務部長から。
(1カ月単位の変形労働時間制ですので、1カ月の時間外労働の上限は45時間です。)

私「あれ、特別条項です、たぶんですが。新聞報道の企業も貴社も、適用除外の業種でも事業でもないと思いますので、特別条項付き36協定です。毎年、説明していますよ。」
(適用除外:工作物の建設等の事業、自動車の運転の業務、新技術、新商品等の研究開発の業務など)

厚生労働省の36協定(時間外労働・休日労働の労使協定)のリーフレットから
(かなり大胆に抜粋しています。実際の電話での説明は、もっとシンプルに。)

 臨時的に限度時間を超えて時間外労働を行わなければならない特別の事情が予想される場合に、以下の例のような特別条項付き協定を結べば、限度時間を超える時間を延長時間とすることができます。

○特別条項付き協定を結ぶ際には、新たに
1)限度時間を超えて働かせる一定の期間(1日を超え3か月以内の期間、1年間)ごとに、割増賃金率を定めること
2) 1)の率を法定割増賃金率(2割5分以上)を超える率とするよう努めること
3)そもそも延長することができる時間数を短くするよう努めること
が必要になりました。

○特別条項付き協定の例~は以下のとおりになります。
(例)「一定期間における延長時間は、1か月45時間、1年360時間とする。ただし、通常の生産量を大幅に超える受注が集中し、特に納期がひっ迫したときは、労使の協議を経て、6回を限度として1か月60時間まで、1年420時間までこれを延長することができる。なお、延長時間が1か月45時間を超えた場合の割増賃金率は30%、1年360時間を超えた場合の割増賃金率は35%とする。」

【「特別の事情」は、「臨時的なもの」に限られます。】
「臨時的なもの」とは、一時的または突発的に、時間外労働を行わせる必要のあるものであり、全体として1年の半分を超えないことが見込まれるものを指します。限度時間を超えて時間外労働を行わせなければならない特別の事情は、限度時間以内の時間外労働をさせる必要のある具体的事由よりも限定的である必要があります。

【「特別の事情」の例】
〈臨時的と認められるもの〉
●予算、決算業務 ●ボーナス商戦に伴う業務の繁忙 ●納期のひっ迫 ●大規模なクレームへの対応 ●機械のトラブルへの対応
〈臨時的と認められないもの〉
●(特に事由を限定せず)業務の都合上必要なとき ●(特に事由を限定せず)業務上やむを得ないとき ●(特に事由を限定せず)業務繁忙なとき ●使用者が必要と認めるとき ●年間を通じて適用されることが明らかな事由

「そう言えば、毎年説明受けていますね。そうそう、6カ月(6回の意)が限度と。思い出しました。45時間超えたら、割増率も上げるよう努めなさいですね。賃金規程も変更いるって、あれですね。」
と、電話の向こうの総務部長さん。

私「部長、また労働基準監督官の調査で指導をいただかないように、お願いします。特別条項付けると、確率上がりますよ。」
部長「ほんまですね。分かりました。」

平和な一日でした。


大阪社労士事務所

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