災害時・非常時の職場のルール

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「台風11号の話しなんやけど、出勤した社員と有休使った社員がいるねんけど、どうしたら良い?」
「JR止まっても、阪急・阪神と地下鉄は動いてるでしょ?」
「警報出たから、女性社員だけ帰ってもらったけど?」

案の定というか、先週の台風11号は、金曜日だけでなく、週明け連休明けの今日まで影響を及ぼしています。

BCP(事業継続計画:Business continuity planning)までの立派なものでなく、想定しうる災害時や非常時の社員に対する対応くらいは、決めておきませんか。

例えば、今回のような(と言うか、去年も)台風、地震、列車事故などはすぐに思い浮かびます。

台風なら、会社の所在地・最小行政区画、社員の住所地に暴風・大雨・洪水の各警報が出ていれば出勤は要しない=会社都合の休業とする。他の休業と違い、自然災害時の会社都合の休業に限定して休業手当は10割を支給する=出勤時と同等の給与・賃金を支払う。そのタイミングは、午前7時の時点で警報が出ていれば午前中は休業、午前11時の時点で出ていれば午後も休業とする。正午の時点で警報が解除されていれば、午後からは自由出勤とする。

こんな感じで決めていきます。
できるだけ就業規則や賃金規程などに反しないように規定します。

就業規則の一部として労働基準監督署に提出するも良し、単純に人事総務だけの社内ルールとするのか。

正社員さんだけでなく、アルバイトさん・パートタイマーさんならどうするのかもちゃんと決めましょう。給与・賃金でトラブルになりがちなのは、アルバイトさん・パートタイマーさんの方ですから。店舗・ショップですと、売上げにならないのにお金だけ払うのかと言われますが、それなら開店・営業すれば良いと思います。(って、台風来てたらお客様が来ないって?)
従業員を雇うことの責任になってしまうんです、この辺り。まあ、別の方法で台風で警報が出て開店・営業しない場合に、台風の休業手当分を事実上支払わないこともできますが・・・。本来は、就業規則で決めておくべきことですが、休業を決断するタイミング、休業の連絡をする時間も大事ですね。

  • 台風の前日に有休を出していたら、どうする?
  • そもそも台風で休止を決めた電鉄会社のせいじゃないの?
  • 出勤したものの、帰りの電車が営業休止したら?
  • 天気予報がはずれて、全く違う結果になった。その責任、どうする?
  • 大雨で裏山が崩れ、自宅が崩壊した社員がいる。応援に行く?
  • 休業手当、法律どおり6割でしょ!

色々なことが考えられそうです。

去年・今年と台風でJRは営業停止区間が出ました。
やはり、「災害時・非常時の職場のルール」は作っておく方が良いと思います。

思い出します。ちょうど20年前のこと。
「おれ、京阪電車やったから職場まで出勤したよ。半分くらいは来てたよ。桑野君、甘いなあ。」
そう言われたのが、1995年阪神大震災の後、阪急電車が復旧開通して出勤した際に、職場の先輩から。

そんなことを言われないようにするためにも、ルール策定しておきましょう。


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