労基署がやってくる!事例紹介

【大阪社労士事務所は、労働基準監督署の調査に対応します。】

週刊ダイヤモンドさんの記事を読まれましたでしょうか。
「労基署がやってくる!」がテーマの2014年12/20号です。

ちょうど、当事務所のお客様に3週間ほど前に臨検(飛び込みの調査)がありましたので、紹介します。
そう『労基署がやってきた!』。

某府県にある、100数十名の企業様で、業種は製造業・建設業以外。
休み明けに労働基準監督官が1名で本社にやってきました。対応されたのは、担当の部長と事務担当者。
(人事総務の事務担当者さんから臨検終了後連絡をいただきました。)

結果は、今のところ、何も無し。

「もともとホワイト企業じゃないの?」
「社会保険労務士を顧問にしているなら、是正勧告や指導がなくて当たり前でしょ!」
そう思われても仕方がないのですが。

数年前、顧問契約を受託する以前は、こんな感じです。
1.就業規則は、古い、現状と違う。
2.タイムカード上の残業時間は平均100時間。

数年前に事務担当者さんが、危機感を抱き、当事務所にご連絡を頂きました。
まず行ったのが、ヒアリングで現状をお知らせいただくこと。
次が、就業規則の変更改定。タイムカード上の残業時間が平均100時間ですが、それとは別に「職種別・階層別」「事業場内・事業場外」で適用する労働時間制度を切り分けて、説明資料を作成し、お客様のご承認をいただき、労働時間制度の見直しと書類の作成を行いました。
賃金は、実は触りたかったのですが、諸事情があり賃金体系は一切触らず(変更しなかった、できなかった状態です。)。各種手当ての規定自体も、現状の説明と異なってしまうと役員様・幹部から反対があり、ほぼ変更できず。

あとは、よくある残業の承認伺い、業務日報の作成などをアドバイスさせていただきました。が、企業風土というのでしょうか、残業の承認伺いは事後ばかり、残業の理由も「残業が必要なため」←理由も具体的に書いてもらうようお願いしましたが??。業務日報の作成は、「面倒だ」「これで残業時間が増える」と反対の嵐。

こんな状況で「是正勧告や是正指導もナシ」って、何が良かったのか。
A.労働時間制度の説明書の存在。
B.少しでも、残業時間は減少。

A.当事務所で説明資料として作成した労働時間制度の説明書どおり、労働時間制度の変更・整備を行えたこと。事務担当者さんがそれを見て説明できたこと(と、勝手に思っていますが。)。

B.「会社としての取り組み」として、社内通達等を行い、残業時間は少しでも減ったかと。不必要な休日出勤も減ったと思っています。業務量は減っていないようですし。

推測するしか有りませんが、おそらく「是正勧告・是正指導」をもらわなかったのは、上記A.B.の理由が高いかと。
人事総務の事務担当者さんの存在も良かったと思います。

自社で「労働時間制度の見直し」「労働基準監督署の調査」が対応できない場合、社会保険労務士を利用する価値は十分あります。
じっくりヒアリングで現状把握をさせていただけないと、どういう労働時間制度や賃金制度が適切なのかは、アドバイスのしようもありませんが。

リスクを評価して、社会保険労務士(外部の専門家)を使うことにコストメリットがあるのかどうか。

追記:平成26年12月19日
この記事を書いた翌日に、是正勧告をもらったと連絡がありました。内容は、「アレ、これだけ?」でした。残業代や残業時間ではなく、違う切り口からの是正勧告でした。内容的には、当初から弊所が言い続けてきたことばかりで。法律的な問題ではなく、それこそ労務管理ですね。




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