従業員が死亡してしまった

万が一、従業員が死んでしまった場合、労働保険や社会保険、税金関係でしておかなければいけない手続きがいろいろあります。
手続きによって企業がすること・家族がすることがありますが、なかには煩雑なものもありますので、手続きがスムーズに行われるように、企業は、家族がする手続きのお手伝いをしていただきたいと思います。

業務外の死亡の場合

会社がすること

雇用保険
【雇用保険被保険者資格喪失手続き】

提出書類雇用保険被保険者資格喪失届
いつまでに死亡の翌日から10日以内に
どこへ公共職業安定所

社会保険(健康保険・厚生年金保険)
【健康保険・厚生年金保険の資格喪失手続き】

提出書類健康保険・厚生年金保険被保険者資格喪失届
添付するもの●健康保険被保険者証(本人・被扶養者分)
●健康保険被保険者証回収不能・滅失届
(保険証を回収できない場合に添付)
いつまでに死亡日の翌日から5日以内に
どこへ社会保険事務所

その他
【まだ支払っていない給料がある場合は、給料の支給】

【退職金がある場合は、退職金の支給】

【源泉徴収票の発行】

提出書類給与所得の源泉徴収票
いつまでに翌年1月31日までに
どこへ納税地を管轄する税務署

【退職金支払いの申告(退職金がある場合)】

提出書類退職金等受給者別支払調書
いつまでに支払った月の翌月15日
どこへ納税地を管轄する税務署

【住民税関係の届出】

提出書類特別徴収に係る給与所得異動届出書
いつまでに給与の支払いを受けなくなった月の
翌月10日までに
どこへ納税義務を負う市区町村

家族がすること

健康保険
【埋葬料の請求】
埋葬を行った家族がいる場合、埋葬料が支給されます。支給金額は5万円です。

提出書類被保険者埋葬料(費)支給申請書
添付するもの●事業主の証明(申請書に証明する欄があります)
●死亡診断書のコピーなど
●住民票の写しなど(請求者が被扶養者でないとき、
請求者と死亡者の名前が記載されているものが
必要になります)
いつまでに死亡日の翌日から2年以内
どこへ協会けんぽ(全国健康保険協会)

埋葬を行う家族がいない場合は、埋葬を行った人に埋葬費が支給されます。支給額は5万円の範囲内で、実際に埋葬に要した費用(霊柩車代、火葬代、僧侶への謝礼など)です。

提出書類被保険者埋葬料(費)支給申請書
添付するもの●事業主の証明(申請書に証明する欄があります)
●死亡診断書のコピーなど
●埋葬に要した費用の領収書と明細書
いつまでに埋葬した日の翌日から2年以内
どこへ協会けんぽ(全国健康保険協会)

国民年金・厚生年金保険
【遺族年金の請求】
死亡した従業員が要件を満たしている場合、一定の遺族に遺族基礎年金や遺族厚生年金が支給されます。詳しくは、お近くの社会保険事務所や貴社の顧問社会保険労務士にご確認願います。

提出書類国民年金・厚生年金保険遺族給付裁定請求書
添付するもの●年金手帳
●死亡診断書など
●戸籍抄本など
必要な添付書類は、場合により異なります。
いつまでに死亡日の翌日から5年以内
どこへ社会保険事務所

業務上の死亡の場合

従業員が、不幸にも業務上の理由でお亡くなりになった場合は、業務外の死亡の場合の手続きに加えて、労災保険関係の手続き・申請をしていただきます。

会社がすること

労災保険
【業務上の死亡報告】

提出書類労働者死傷病報告
(書式は、労基署にあります)
いつまでに遅滞なく
どこへ所轄労働基準監督署

労災保険の手続きは、ご家族(遺族)が申請人(請求者)となりますが、会社側はお手続きをご協力して差し上げるのが良いかと思います。

家族がすること

労災保険
【葬祭料の請求】
業務上の理由により死亡した場合、葬祭料が支給されます(通勤災害の場合は葬祭給付)。
支給金額は、31万5,000円+死亡した従業員の給付基礎日額の30日分または、死亡した従業員の給付基礎日額60日分のどちらか多いほうの金額が支給されます。

提出書類労働者災害補償保険葬祭料請求書
添付するもの●死亡診断書など
必要な添付書類は、場合により異なります。
いつまでに死亡日の翌日から2年以内
どこへ所轄労働基準監督署

【遺族年金の請求】
従業員の死亡した原因が業務上のものによる場合には遺族補償給付が、通勤途中のものによる場合は遺族給付が支給されます。
これらの年金と同じ事由により遺族基礎年金や遺族厚生年金が支給される場合、労災保険から支給される遺族年金は一定の割合で併給調整(減額)されます。

提出書類業務災害:遺族補償年金支給請求書
通勤災害:遺族年金支給請求書
添付するもの●戸籍謄本
●死亡診断書など
必要な添付書類は、場合により異なります。
いつまでに死亡日の翌日から5年以内
どこへ所轄労働基準監督署

従業員の死亡よくある質問

Q.従業員が亡くなりましたが、当社には退職金がありません。お見舞い金か何かを支給した方が良いのでしょうか。
A.「良い」「悪い」であれば、支給した方が良いと思います。慶弔見舞金規程があれば、それに従います。

Q.ボーナスの支給日前に亡くなった場合は、従業員のご遺族にボーナスを支給しなくとも良いのでしょうか。
A.賃金規程で、在籍日要件等があれば、それに従います。賃金規程が無い場合でボーナスが支給されるのであれば、対象期間の日割りで支給しても良いのではないでしょうか。

Q.相続人の確定は、何を持って行うのが良いでしょうか。
A.健康保険の被扶養者であれば、相続人と推量されますので、まずはその確認をお願いします。実際には戸籍謄本や遺言などにより権利者であることを証明してもらい、相続の権利のない方に支払ったりしないよう、十分注意する必要があります。
不注意で権利者でない者に支払うと、正当な権利者から請求があったときは二重の支払いをしなければならないことになってしまうからです。



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