パートタイム労働者を雇用している企業

パート労働法の対応

パートタイマー(パートタイム労働者)とは、簡単に書けば、「正社員よりも短い時間働く社員」です。
いつも言うのですが、パートタイマーも社員ですよね。

パート労働法の対応に入る前に、確認しておくことがあります。

  • 貴社では、パートタイマーの位置付けをどうなのか。
  • 長期雇用を望むのか、短期での入れ替わりで構わないのか。
  • 採用・求人の手間・費用を、どう考えているのか。

最低でも、この程度の事項は、対策・対処法の前に確認しておいて下さい。

次に、チェックすべきことがあります。

  • 契約更新の実態は、どうなっているのか。
  • 人事評価制度の有無は、あるのか。あるなら機能しているのか。
  • 正社員は何をして、パートタイマーに何をしてもらっているのか。
  • 転勤は、存在するのか。(1カ所の商売であれば、転勤はありません)

実は、パート労働法の対応は、パートタイマーの実態を把握して、正社員と同じ仕事をしているのだけれど、単に給与が「時間給」の場合は、処遇や福利厚生・能力開発を、正社員と同程度で行いましょう、なのです。

すべきことは、まだあります。

  • 正社員への転換制度
  • 相談窓口の設置

できるところから対応していきましょう。

社会保険・雇用保険の資格に関して

パートタイマーは、社会保険・雇用保険の資格には注意しなければなりません。

雇用保険であれば、週20時間以上、社会保険(健康保険・厚生年金保険)であれば、いわゆるフルタイム正社員の3/4以上実労働があれば、それぞれ資格取得の手続きをとらなければなりません。

期間で言うと、平成22年4月から雇用保険は31日以上の雇用見込み、社会保険は2か月以上の雇用見込みを、上の労働時間と併せて考慮します。

パートタイマーの多い企業では、社会保険や雇用保険の手続き量も増加することが明白です。

企業業績に直接関係のない、利益を生まない作業なら、外部に委託・アウトソーシングしても構わないと思います。

契約更新は、問題となっていませんか?

パートタイマーは、期間契約であることが少なくありません。

大企業や、過去に痛い目にあった企業にとっては、この「契約更新」は、注意してもしたり無いお約束事です。

「契約更新」「雇い止め」が労使トラブルとして表面化したことのない企業にとっては、「契約更新」は有名無実になっているケースがあります。

面倒でも、「期間契約の従業員」を雇っているのであれば、次の項目はチェックしておきましょう。

  • 契約毎に、労働条件通知書を交付する(できれば、労働契約書が望ましい)
  • 人事評価制度を整備する(客観的定量的な基準による評価)
  • 信賞必罰(良いことは良いと讃え、悪いことは注意し、記録に残す)

もちろん、お互い気持ちよく働きたいので、社内のコミュニケーションに気を配ってこそです。



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