パートタイマーとは

パートタイマーとは、1週間の所定労働時間が、同じ会社に雇われている正社員に比べて短い従業員のことです。
「パートタイマー」「アルバイト」「嘱託」「契約社員」「臨時社員」「準社員」といった呼び方は問いません。

働きやすい職場づくりのために

改正パート労働法では、パートタイマーから苦情の申し出を受けたとき、企業内で自主的に解決するためのしくみづくりを求めています。

必ず解決しなければならないという義務ではなく、努力義務にとどまっていますが、自主的解決の対象となる苦情というのは、次のとおりです。

  • 労働条件の文書交付等
  • 待遇に関する説明
  • 待遇の差別的取扱い禁止
  • 職務の遂行に必要な教育訓練
  • 福利厚生施設
  • 正社員への転換を推進するための措置   

以上が、企業が措置を講じるべき事項となっています。

企業規模の大小、パートタイマーの数に関係なく、対応するよう法律では求めています。

相談窓口の設置

苦情や紛争を解決するしくみとして、相談窓口を設置する方法があります。
パートタイマーにとって働きやすい環境のために、会社内で問題がおきたとき、発生するおそれがあるときなど、パートタイマーの苦情・クレーム・疑問質問に対応できる体制が必要です。

  • 企業側でもなく、パートタイマー側でもない中立・公正の立場
  • 担当者の配置(人事担当者、短時間雇用管理者、その他専属の担当者など)
  • 勤務時間中だけでなく、所定労働時間以外でも相談に応じることのできる体制
  • 相談に乗ることができる労働法の専門知識
  • 相談方法(面談、電話、メール、手紙など)
  • 安心して相談できる環境
  • プライバシーの保護

もちろん、相談したことにより職場にいられなくなるなどの不利益な取扱いは禁じられています。
また、苦情の解決の方法やしくみについて、企業内のパートタイマーに周知し、活用に努めることが大切です。

外部相談窓口を利用する

相談業務のために担当者を配属できない、常時相談に応じることができないなど、会社内で相談窓口を設けるのが困難な場合も考えられます。
そういうときは、企業内に設置しなくても、外部に委託する方法があります。

  • 相談業務担当者の配置が不要
  • 事前に相談に応じることで、リスク回避
  • 早期解決することで、企業の負担軽減(訴訟になった場合の手間・時間・費用と比較して)
  • 風通しのよい、従業員のために前向きなど、企業のイメージ向上
  • 外部からの視点で、人事労務に関する状況や実態を客観的に見ることができる

パートタイマーの苦情解決を図るために外部相談窓口を利用することで、パートタイマーの考えや意見を聴くことができます。

それにより、企業は現状の改善に取り組むことができ、働きやすい職場づくりにつながります。

また、パート従業員の苦情相談に対応することによって労使トラブルの予防・防止、大切な人材の流出防止に効果的です。

法律で定められたからではなく、働きやすい職場のため、パートタイマーの待遇改善のために外部相談窓口を利用することは、雇用の多様化の今、企業発展に直結するツールの一つと言えます。

パートタイマーに関する相談窓口

相談窓口として、次のようなところがあります。

  • 都道府県労働局雇用均等室
    均等待遇等に関する相談を受け付けています。
    無料です。
  • 労働相談情報センター
    労働問題全般について、電話や面談で相談に応じています。
    無料です。
  • 21世紀職業財団
    労働条件をはじめとする労働問題について、相談に応じています。
    無料です。
  • コンサルタント会社
    キャリアカウンセリングを行う会社では、この手の外部相談窓口の業務を行っています。
    有料です。
  • 社会保険労務士事務所
    事務所によっては、外部相談窓口の業務を受託しています。
    労働法の専門知識があるので、正しい法律対応が可能です。
    有料です。

パート労働法対応外部相談窓口よくある質問

Q.最近、個人情報の流出が言われるが、大丈夫ですか?
A.社会保険労務士に委託する場合は、社会保険労務士法によってお客様の秘密を保持する義務が既にあります。
漏洩した場合は、社会保険労務士法により懲戒処分を受けます。そのため社会保険労務士との契約に際しては、あえて秘密保持契約を締結することもありませんが、お客様の契約規定に則り、対応します。事務代行会社に委託するにしろ、社会保険労務士に委託するにしろ、会社や事務所を確認されることをおすすめします。

Q.外部に苦情受け付けの窓口を委託するメリットは、何ですか?
A.専門知識です。
社会保険労務士であれば、労働法の知識、コンサルタント会社であれば、カウンセリングの知識があり、アプローチや受け方は違いますが、どちらも専門知識がベースになっています。また、企業内であれば、担当従業員の時間外労働も考慮しなければならないと思います。

パート労働法の条文

パート労働法の正式名称は、「短時間労働者の雇用管理の改善等に関する法律」です。
下記は、当ページの内容に関する条文の一部抜粋です。

第1章 総 則
(定義)
第2条 この法律において「短時間労働者」とは、1週間の 所定労働時間が同一の事業所に雇用される通常の労働者(当該事業所に雇用される通常の労働者と同種の業務に従事する当該事業所に雇用される労働者にあつて は、厚生労働省令で定める場合を除き、当該労働者と同種の業務に従事する当該通常の労働者)の1週間の所定労働時間に比し短い労働者をいう。

第4章 紛争の解決
第1節 紛争の解決の援助
(苦情の自主的解決)
第19条 事業主は、第6条第1項、第8条第1項、第10条第1項、第11条、第12条第1項及び第13条に 定める事項に関し、短時間労働者から苦情の申出を受けたときは、苦情処理機関(事業主を代表する者及び当該事業所の労働者を代表する者を構成員とする当該 事業所の労働者の苦情を処理するための機関をいう。)に対し当該苦情の処理をゆだねる等その自主的な解決を図るように努めるものとする。

(紛争の解決の促進に関する特例)
第20条 前条の事項についての短時間労働者と事業主との間の紛争については、個別労働関係紛争の解決の促進に関する法律(平成13年法律第112号)第4条、第5条及び第12条から第19条までの規定は適用せず、次条から第24条までに定めるところによる。

(紛争の解決の援助)
第21条 都道府県労働局長は、前条に規定する紛争に関し、当該紛争の当事者の双方又は一方からその解決につき援助を求められた場合には、当該紛争の当事者に対し、必要な助言、指導又は勧告をすることができる。
2 事業主は、短時間労働者が前項の援助を求めたことを理由として、当該短時間労働者に対して解雇その他不利益な取扱いをしてはならない。



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